ゲームの理論と経済行動
ジョン・フォン・ノイマン, オスカル・モルゲンシュテルン
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概要
ゲーム理論の原典。フォン・ノイマン・アーキテクチャの思想的背景、ミニマックス定理、戦略的相互作用、合理的行動の数学的分析。
キー概念(12件)
本書の数学的中核を成す定理。二人ゼロ和ゲームにおける合理的行動の基礎として位置づけられ、混合戦略の概念と組み合わせることで任意の有限ゲームに拡張される。
本書の前半部で詳細に分析される基本ゲーム類型。二人ゼロ和ゲームからn人ゲームへの理論拡張の出発点として機能し、経済的競争の数学的モデルとして用いられる。
ミニマックス定理の証明において不可欠な概念。純粋戦略だけでは均衡が存在しないゲームに対し、混合戦略を導入することでサドル点の存在が保証されることが示される。
本書全体を貫く問題意識。古典的経済学が前提とする「孤立した最適化」では不十分であり、複数主体間の相互依存を数学的に扱う新しいフレームワークとしてゲーム理論を提唱する動機となっている。
第3章でゲーム理論の数学的基盤として構築される。主観的な「選好」を数値化し、不確実な戦略的状況における合理的行動を定義するために必要な道具として展開される。
本書の根本的な問題意識として序文で明示される。当時の経済学が持つ曖昧さを克服し、「経済行動の理論」を自然科学と同等の精度で構築することが本書全体のプログラムとして宣言されている。
n人ゲームを扱う後半部の中心概念。フォン・ノイマンとモルゲンシュテルンは二人ゲームから多人数ゲームへの拡張において、連合形成とその安定性分析を核心的問題として位置づけた。
本書の方法論的柱のひとつ。経済学における「合理的経済人」という曖昧な概念を数学的に厳密化し、ゲーム理論の基礎として機能させるために詳細に議論される。
本書が提唱するn人ゲームの解概念。ナッシュ均衡とは異なるアプローチで、社会規範や慣習を「安定した行動パターン」として数学的に捉えようとする試みとして展開される。
本書でn人ゲームを記述するために導入される数学的概念。個々の戦略の詳細を捨象して「連合の力」だけに着目することで、複雑な多人数交渉を扱いやすくする抽象化の手法として機能する。
本書で戦略の比較・排除の基本原理として用いられる。支配される戦略を反復的に排除していく「反復支配戦略の消去」の基礎として、ゲームの解析手法の出発点に位置づけられる。
ミニマックス定理の直接的帰結として本書で示される。チェスや囲碁のような完全情報ゲームには理論上の「解」が存在するという主張の数学的根拠となり、計算可能性・複雑性の議論へもつながる。